さて前回塗装の完了したポッパーの作業の続きです。
いよいよ最終工程のコーティング!
ルアービルダーにとってコーティングは「沼」の工程とも言われ
ハマるとなかなか抜け出せなくなる程奥が深く、前回は良かったのに
今回は何故か失敗した… なんてザラにあると思います。
下地塗料との相性、コーティングの厚み、重量、剥がれ、ハジキ、黄変、白濁
硬化不良、気温、湿度など数え上げればキリがないぐらいの懸念材料があります。
最終工程のコーティングで挫折した方も多いのではないでしょうか?
自分もまだまだ勉強中です。
一口にルアーのコーティングと言っても様々な種類があり
代表的な所では、1液ウレタン、2液ウレタン、セルロース、エポキシ
最近ではUVレジンを使う方もチラホラ。
それぞれに長所、短所があり一概にどのコーティングが優れているとは
言い難いです。
自分は今まで2液ウレタンとセルロースでプラグのコーティングを行った
事があります。 ※メタルジグはずっと2液ウレタン使用
以前にダイビングペンシルにチタン焼き色カラーを塗装し
コーティングは下地固めと同じセルロースを使用しました。
セルロースの特徴としては強靭な皮膜形成が挙げられ、愛用されている方も多い
と思いますが、一度のコーティング皮膜層が非常に薄くコーティングの回数を
重ねなければならない事や、前の皮膜を溶かしてコーティング層を形成していく為
色流れが起きやすい事が短所でもあります。
チタンカラーのプラグも色流れ防止の為、いきなりドブ漬けはせずに薄く、薄く、薄く
吹き付けを10回以上行い、ある程度の厚みが出たところでドブ漬け!
はいっ! 見事に色流れが起きました💦
以前の作成時はこの方法で成功したのに… こんな感じでセルロースには不確定要素
も多いので今回はパス!
今までいろんなメーカーのセルロースを使用しました (*_*;
いよいよ本題に移ります。
今回は初挑戦のエポキシを使用します。
セレクトしたのは
「シルバーチップエポキシ」
カヌーなどの作成等に使われており、素材への浸透も優れているようなのでウッドルアー
にも最適です。
今回エポキシを採用した最大の理由が塗装の色流れがほとんど起きないという点です。
では早速作業開始!
まずはルアーを3Dコーターにセットし
エポキシの主剤と硬化剤を混ぜ合わせていきます。
混合比は体積比では 主剤1:硬化剤0.5 重量比では 主剤1:硬化剤0.43となります
自分は重量比で計測しました。
主剤と硬化剤をよく撹拌し、気泡を抜くためにドライヤーで加熱。
数分間エポキシを落ち着かせ、筆を使って塗っていきます。
見事なまでに色流れせず (*'▽') この時点ですごくうれしい!!
硬化後のコーティング分の重量は約1.5g。1回のコーティングでかなりの厚みが稼げます!
セルロースの場合、中粘土セルロースドブ漬け1回で約0.3g程度でした。
このシルバーチップエポキシの完全硬化は72時間ですが、完全硬化前に重ね塗りを
することによって前回のコーティング膜と結合するみたいなので、より強度が
望めます。
今回のプラグの場合、コーティング分の重量として5g程度載せれば一番良い浮き姿勢
になるので3~4回程コーティングできます。
※強度や厚み的には2回ぐらいで十分な気もします。
3Dコーターで回転させながら乾燥させているとは言え多少の凹凸はできますので
目的回数のコーティングが終わったら、ペーパーやコンパウンドで磨きをかけ
完成! いい艶ですね。
コーティングを厚くすればするほど強度や透明感は増しますが、ボディの一番外側に
重量が載ってくる為、ルアー自体の動きとしてはバランスが悪くなってくると思います。
強度と動きの兼ね合いも難しいですね。
それではまた(^^)/
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